特集 グループワーク
保健所における精神障害者のグループワーク—ワーカーのかかわりを考える
岩田 泰夫
1,2
,
山中 豊子
3
,
影山 テル
4
,
蒲生 達三
5
,
岡田 清
6
,
岩井 完治
7
,
堀 都
6
,
西田 佐智子
4
Yasuo IWATA
1,2
,
Toyoko YAMANAKA
3
,
Teru KAGEYAMA
4
,
Tatsuzo GAMOU
5
,
Kiyoshi OKADA
6
,
Kanji IWAI
7
,
Miyako HORI
6
,
Sachiko NISHIDA
4
1現大阪府高槻保健所
2前四条畷保健所
3大阪府立公衆衛生研究所
4大阪府四条畷保健所
5蒲生診療所
6大阪府精神衛生相談所
7榎坂病院
pp.612-618
発行日 1981年8月15日
Published Date 1981/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206362
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
■はじめに
私達は既に保健所精神衛生業務の現状を分析・検討し,その特質と課題を明確にしてきた1).またその業務における精神分裂病圏者へのグループワークの位置づけをも検討してきた2).
さて,在宅精神障害者は,現在の匿名社会にあって,とりわけ地域社会から孤立し,「人間からはずれた」人間になってしまったという疎外感を持ち,見通しのない生活を余儀なくされている.そうした状況にある在宅精神障害者が,集団活動に主体的に参加することによりさまざまな体験を積み,一人前の人間として認められる仲間集団に帰属し,帰属感と仲間意識を持ち,友人を持つことは,精神障害を克服し,より豊かな深みのある生活を営んでいくひとつの糧である.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.