特集 グループワーク
グループワークからみた保健所と断酒会—津山断酒新生会の事例
高木 寛治
1
,
八木 文代
2
,
尾高 富士江
3
,
影山 晴勇
2
Kanji TAKAGI
1
,
Humiyo YAGI
2
,
Fujie ODAKA
3
,
Haruo KAGEYAMA
2
1岡山県公衆衛生課
2津山環境保健所保健課
3勝央地域保健所保健課
pp.619-623
発行日 1981年8月15日
Published Date 1981/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206363
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■はじめに
地域保健活動の中に,今「国民健康づくり対策」を契機として活性化を計ろうとする気運がみられる.「健康づくり対策」とは,従来の公衆衛生や総合保健対策とほぼ同義語であり,より大衆化をねらった用語であるが,これが必要となってきた背景は高齢化社会と高度機械化文明社会および管理化社会の急速な進行である.このような中で,保健の中心課題は広い意味の成人病(老人病)であり,生涯にわたるその総合対策が最優先とされねばならなくなった.これには,長期的展望にたてば環境保健と精神保健の観点から推進されることが極めて重要である.しかし,この両者は,目標設定が難しく,地域保健活動の中でもとり残されやすい分野である.
従来,健康生活の3つの基本として食事,運動,休養がとりあげられるが,環境保健と精神保健がなかなか入りにくかったのも,その抽象性にあると思われる.
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