論考
病院と技術集積単位—北海道南空知地区における実現への展望
竹内 四郎
1,2
Shiro TAKEUCHI
1,2
1岩見沢医師会
2北海道医師会
pp.286-290
発行日 1980年4月15日
Published Date 1980/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206072
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■はじめに
情報化社会と高度医療技術社会に対応じて,各地で医師自らの手によって医師会立病院,医師会立臨床検査センター,医師会立調剤センターなどを設立し,それぞれ実績を挙げている.しかし,北海道は広域的な特性,経営主体別の病院が点在,あるいは密集しているために,他府県のようにこれらの設立は必ずしも容易ではない.
ところで,当医療圏には人口の割には病院群が密集しており,特に岩見沢市を中心とした30分以内の地区に公的性格を持つ200床以上の病院が7つもある.このように南空知地区は比較的医療資源に恵まれた地域ではあるが,高度の医療を必要とする患者数は自ずと限定され,また医学・医療機器の発達によって施設・設備には莫大な資金を要することから,当地区は1市町村単位で医療施設を考えるよりは,広域的な取り組み方をするのがより効果的であると思考した.
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