特集 SUN☺D臨床試験のインパクト—日本初の医師主導型抗うつ薬大規模臨床試験から学ぶ
SUN☺D臨床試験に参加して行った工夫
北海道大学病院から
賀古 勇輝
1
,
井上 猛
2
1北海道大学大学院医学研究院精神病態学分野精神医学教室
2東京医科大学精神医学分野
pp.60-61
発行日 2020年1月15日
Published Date 2020/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205981
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北海道サイトは北海道大学病院を地域センターとして,札幌市内の5つのクリニックと1つの精神科病院の計7施設で実施した。地域センター責任者は井上であったが,本試験期間中に井上が東京医科大学教授に就任したため,その後を賀古が引き継いだ。参加施設に関しては,すべて当教室の同門の先生方の施設であり,特に普段から交流が多く,実際の診療で連携している施設であったため比較的スムーズに協力をお願いできた。症例のリクルートに関しては,思いのほか症例数が集まらず焦りも感じたが,各施設3年間にわたってコツコツと症例を積み重ねられたように思う。症例を入れるコツを一度覚えると数が伸びるようだったが,施設間・医師間でその差があり,均等に症例を伸ばしていくことの難しさを感じた。コツを覚えて多くの症例をリクルートしていただける施設・医師に頼ってしまうという状況は最後まで続いたように思う。
主任研究者の古川壽亮先生には,北海道まで複数回足を運んでご指導いただけたため,試験への理解やモチベーションの向上という点で非常に助けていただけた。毎月の地域センター責任者Skype会議も緊張感があり,動機付けになるとともに,臨床試験成就のための智恵を集められたことは良い経験となった。
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