グラフ
北海道南地区の救急医療と高度医療の拠点として
pp.767-772
発行日 2002年10月1日
Published Date 2002/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903616
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140年の歴史と伝統
函館市は,函館山から津軽海峡に向って突出してくびれた半島の港町が赤・黄・緑に輝く光の列をなして見える「百万ドルの夜景」で有名である.かつて北洋漁業の拠点として賑わいをみせたこの町は,現在,洋式城郭五稜郭,トラピスチヌ修道院などを擁する観光の町として栄えている.
市立函館病院の発祥は,万延元(1860)年の箱館医学所の開設(現・函館市弥生町)に遡る.箱館医学所は明治元(1868)年〜翌年5月の間,榎本武揚ら旧幕府軍の脱走兵の占拠を受け,箱館戦争における旧幕府軍の負傷者の治療を行ったという歴史を持つ.当医学所は3度の名称変更後,大正11(1922)年の市政施行に伴い市立函館病院となった.市立函館病院は,建物の狭隘化のため,旧国鉄清算事業団の広大な76,000m2の所有地の委譲を受け,函館山の麓(元町地域)から五稜郭の北東3kmの現在地に平成12(2000)年10月12日,移転新築した.
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