日本列島
薬物乱用対策の推進について—沖縄県
伊波 茂雄
1
1沖縄県環境保健部
pp.42
発行日 1979年1月15日
Published Date 1979/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205756
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明年7月1日から薬物乱用防止取り締まり月間が始まった.県では以前から薬物乱用対策推進地方本部を設置し,関係行政機関を網羅して対策を進めているところであるが,このたび県薬務課の呼びかけで「シンナー,接着剤,覚醒剤等の乱用防止対策協議会」が那覇市内で開かれ,県下唯一の市町村組織である宜野湾市薬物乱用対策推進協議会のメンバー等が参加し,薬物乱用を未然に防止し,青少年の健全育成を図るにはどうすればよいか,議論された.
「シンナー常用者は精神的,肉体的にピンチの状態にあり,地域ぐるみで監視して救ってやらなければならない」,「乱用防止の決め手がなくて困っている.環境浄化が先決だ」などの意見が交された.また,「麻薬乱用者は過去にシンナー,あるいは他の薬物を常用しており,薬物に依存する傾向がある」,「シンナーをやめさせるために入院させたが,退院したらまた吸ってしまう.強制的に入院治療させる必要がある,販売している店の徹底的指導をすべきである」という意見が多く,隣近所が協力して監視する態勢作りの必要性が確認された.
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