特集 戦後30年の公衆衛生と私
歯科衛生とともに歩む
宮入 秀夫
1
1鶴見大学女子短期大学部
pp.550-551
発行日 1977年8月15日
Published Date 1977/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205432
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私の公衆衛生との出合いは,戦後,保健所法改正による新制保健所の発足にはじまる.昭和23年2月,全国の保健所整備に先だって厚生省のモデルとして指定された東京都杉並保健所に歯科衛生を設置し,これによって全国都道府県の衛生行政担当者に示説を行うことになり,その要員として東京都衛生局公衆衛生課所属の歯科医師となったのがきっかけである.当時の荒廃した国民の衛生状態を目(ま)のあたり見ては,医療従事者として誰もが,公衆衛生的意欲を奮い起こさずにはおられない時代であった.公衆衛生の第一線機関となった保健所の4課17係の新しい機構のなかで,私は歯科衛生係長として保健所活動を開始した.
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