特集 社会医学(第4回社会医学研究会講演)
一般演題
医療制度調査会答申をめぐつて—医療従事者の立場よりの批判
帯刀 弘之
1
,
細川 汀
1
,
河合 一良
1
,
奈倉 道隆
1
,
山下 節義
1
1京都社会医学研究会
pp.577-579
発行日 1963年10月15日
Published Date 1963/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202741
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近時,医療制度改革の必要が各方面で論議されはじめている。かかる時期に当り,医師7名,歯科医師2名,薬剤師1名,その他8名(看護婦辱の医療従事者を含まず)という構成の医療制度調査会は約3カ年にわたる慎重な検討の結果として,「医療制度全般についての改善の基本方策」に関する最終答申を本年3月発表したが,これが医療制度改革の今後の動きに及ぼす影響の大きなことが予想されるので,我々は本答申に対し充分な検討と批判を加える必要があると考え,京都社医研での討議の結果をもとにして,問題提起を行いたい。
我々は,医師,歯科医師,薬剤師,看護婦,保健婦,栄養士,X線技士,衛生検査技師等の各分野よりの参加を得て,数回にわたり,①医師の倫理,②医療従事者,③医療施設の三つの問題を中心に検討を加えたが,その際論議の集中した問題点の概略は次の通りであった。
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