特集 石垣純二氏の「保健所事業に期待するもの」を読んで
保健所発展への思慮
栗原 忠夫
1
1小田原保健所
pp.355-358
発行日 1963年7月15日
Published Date 1963/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202683
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1月号の本誌所載石垣氏の「保健所事業に期待するもの」という論説の冒頭において,氏は「地区の人々に愛される保健所事業,地区の人々が本当に喜んでいる保健所事業を期待している」ということを総説的に述べている。その通りであると思う。だが現在保健所に勤務する者として,愛されるために保健所は一体いかにしたらよいかを改めて考えさせられた。
愛されるためには誠実さをもって仕事をやり,住民の信頼をかち得なければならない。その信頼から生れる心の喜び,そんな関係が保健所と地区の人々との間に生じた時愛される保健所といえるのかもしれない。万人が期待している健康長寿に寄与するために保健所は誕生したのだから,仕事を遂行するに当って保健所の現状がたとえいかなる状態であろうとも,信ぜられ喜ばれるということは,保健所の使命からいって,それは至上の命令である。
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