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小兒科外來
今村 榮一
1,2
1厚生省病院管理研修所
2国立東京第一病院小児科
pp.6-10
発行日 1953年6月1日
Published Date 1953/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200655
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病院における外来の問題は,わが国において独自の立場で考察されねばならないであろう。Open制の病院にあつては外来は必要ないか,あつても一附屬物として取り扱われる程度であつて,文献をみてもわが国とは事情を異にしているようである。もともと外来で行うことは病院という大きい設備を使わないでもできることが多く,又病院と開業医との間に生じる問題も外来の存在がその一団をなしていることが少くないが,わが国の現在の病院の形態にあつては外来を切り離すことはむずかしい。そこで外来のあり方については病院のあり方と同じく,新たに考え直されるべき点が少くないと思う。ここでは小児科の外来を取り上げてみようと思うが,外来の本質を論じるというよりは,現在あるがままの小児科外来について一応反省を試み,事情を明らかにしたいと思う。
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