時評
日本の公衆衞生と癌問題
館林 宣夫
pp.22
発行日 1953年6月15日
Published Date 1953/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201219
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公衆衞生の目的とするところは,第一に人の寿命を延長して天寿を全うせしむることであり,第二に疾病を予防し,且つ速かに治療して身心を常に健康に保持することであり,第三には身心を鍛練して,強くたくましく作りあげ,活撥なる活動に耐え得しめるにある。
身心を鍛練して健康を増進することは往年の体力法,現在の国立公園法等にややその片輪がうかがえるが,現段階に於て我が国公衆衞生の主目標とはなり得ないものであり,人類がここに主攻を置く如き状況になり得るや否や疑はしい。
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