研究報告
公衆衞生上より見たるパチンコについて
石川 義雄
1
1横濱市港北保健所
pp.29-31
発行日 1952年6月15日
Published Date 1952/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201055
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1.序論
近來非常な勢を以てパチンコが流行しているがこれに對する教育上又は取締上のことは教育委員會又は警察にゆだぬるとしてこゝでは公衆衞生上の立場から考えて見たいと思う。神奈川縣國警本部の調査によれば,神奈川縣に於ける一月現在のパチンコ屋總數は1302件で臺數は37647臺あり,縣民61名に1臺の割合であるという。然し日々増加の一途をたどる現在に於ては2倍位はあると思われる。厚木町に於てはパチンコ屋は20軒ありその臺數は805臺,町の人口は11515であるので14人に1臺の割合であるという。この比率は當時に於ては日本一ではないかとも言われたが現在に於てはこれ以上の所は澤山あるものと思われる。
神奈川縣下では月に約200軒も増加し1月現在横濱に於ては630軒,臺數20500臺,市民46人に1臺の割合となつている。自治警察のおかれている都市では平均59人に1臺の割合となり郡部に於ては115人に1臺の割合となつている。
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