研究報告
竹箸採便に依る赤痢菌檢出率向上に關する研究
矢吹 陸郞
1
,
菊地 浩
1
1福島縣原町保健所
pp.37-39
発行日 1952年3月15日
Published Date 1952/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201015
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1.緒言
赤痢菌の培養培地の研究は幾多の學者に依つて行われ最近はSS培地の發見と其の實地應用に依つて著明な成果を學げているが,採便法の研究檢討は有窓硝子棒の使用や病院施設等に於て新鮮排便中の粘膿を選擇的に採取培養せる程度に止まり,殆ど等閑に附されて來たと言つても過言ではない。
吾々は昭和25年夏の防疫に於て本縣相馬郡大館村赤痢集團發生の際從來使用していた採便用硝子棒が不足したので,竹製丸著を用いたところ菌檢出率が良好であることを知つたので,昭和26年は當初より之を使用して聊か見るべき成果を得たのでこゝに報告し大方の批判追試を仰ぎ度い。
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