特集 第1囘公衆衞生學會研究發表
第2日目
研究發表
70)近年に於ける福岡縣下の赤痢菌型の變遷
小野 蘇牧
1
1福岡縣衞生部豫防課
pp.57-58
発行日 1947年12月25日
Published Date 1947/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200237
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福岡縣下の流行菌型は昭和13乃至昭和18年の間は主として駒込BIII,中村,川瀨等各異型菌により占められてゐたようであるが,昭和19年に入つて各地に於ける赤痢集團發生があり,何れも志賀菌による事が調査の結果明かとなり,檢査數393例中志賀菌を分離したもの67例異型菌を分離したもの9例である。異型菌は中村菌,川瀬菌,駒込B菌を證明した。
昭和22年は調査を行ひえず,昭和21年も殆んど調査出きなかつたが,分離した少數の菌株は何れも志賀菌であつた。本年は調査しえた數ケ所の中,志賀菌を證明したのは3ケ所で,内2ケ所は中村菌と大野菌を夫れ夫れ檢出した。なお昭和19年及本年志賀赤痢流行町村からマンニット非分解菌を十數株を分離したが,本菌はモルガン菌と思はれ其の病原的意義は疑はしい。
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