論述
これからの學校衞生
野津 謙
pp.137-141
発行日 1947年8月25日
Published Date 1947/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200168
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1.緒言
新憲法が制定せられ,新らしい國會が開かれて,文化國家建設に向つてあらゆる手段がとられつゝあるが,結局は教育の力に俟たなければならない。教育界には六三制が採用せられ,教育の民主化が叫ばれ教育の實踐即ち教授,學習,訓練,養護等の綜合的指導に就ても,大反省が行はれっゝある。一方保健衞生の立場より學校の現状を觀察すれば,衞生環境に於ても,學童の體位に就ても頗る寒心すべき状態に置かれてゐる。
之れが對策としては文部省に於ても,學校施設,衞生教育,學校給食等に重點的な努力が拂はれつゝあるし,教育者の中にも,學校衞生に熱心なる人々が力強い雰圍氣を作りつゝある。私は以下之からの學校衞生の具體的諸問題に就て愚見を述べて見たい。
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