特集 発達障害
発達障害者支援における教育機関との連携
柘植 雅義
1
1筑波大学人間系障害科学域知的・発達・行動障害学
pp.396-400
発行日 2014年6月15日
Published Date 2014/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401103030
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はじめに
公衆衛生領域の関係者が,その専門性に基づいて発達障害者支援を行うに際しては,種々の教育機関との連携は欠かせない.そして,その主な対象は,就学前の段階から,学齢期,そして大学などの高等教育機関の段階までのおよそ20年間にわたり,人生80年とすると,その4分の1の期間になる.さらに,近年の生涯学習の時代背景(教育基本法)を考えると,発達障害者の教育機関とのかかわりは生涯にわたることになる.
本稿では,(1)発達障害者支援法の成立・施行後の特別支援教育の充実,(2)学校教育現場における取り組みの概観,(3)教育と保健,医療,福祉,就労などさまざまな分野との連携の現状と課題,(4)乳幼児健診,就学時健診による早期発見の意義と活用のあり方,そして,(5)思春期・青年期における不登校・ひきこもりなどに対する教育機関と保健福祉領域との連携,について述べる.
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