特集 発達障害
発達障害児の家族への支援
井上 菜穂
1
,
井上 雅彦
2
1鳥取大学医学部脳神経小児科
2鳥取大学大学院医学系研究科臨床心理学講座
pp.402-405
発行日 2014年6月15日
Published Date 2014/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401103031
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はじめに
発達障害者支援法(2005)の第13条には発達障害者の家族に対する支援の必要性が明記されている.しかしながら,家族の支援ニーズは子どもの障害の程度や養育環境だけでなく,ライフステージによっても変化し,診断時期によっても異なってくる.特に発達障害の場合,障害が疑われてから診断を受けるまでの時間が他の障害に比べても長い1)ことや,診断時期も大きな個人差があることが特徴であり,この時間差はさまざまなニーズの違いを生む.例えば幼児期に診断を受けた場合と不登校など何らかの不適応状態によって学齢期以降に診断を受けた場合では,親の障害理解や受けとめも大きく異なってくる.本稿では紙面の関係から,主として親を中心とした,ライフステージごとのニーズと支援について概説する.
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