特集 がん対策の強化
「がん対策推進基本計画」の重点課題への対応
働く世代のがん検診の課題と受診促進策
松田 徹
1
,
本間 清和
2
1山形県庄内保健所
2酒田地区医師会十全堂
pp.983-986
発行日 2013年12月15日
Published Date 2013/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102905
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はじめに
がん対策上,がんの罹患を未然に防ぐ一次予防と,がんに罹患していてもがんによる死亡を防ぐ二次予防が重要な位置を占めることは論をまたない.ところががん検診の重要性は認識されているものの,受診率は低迷している.がん対策に関しては平成18(2006)年に,がん対策基本法が成立し,その翌年にがん対策推進基本計画が策定され,平成24(2012)年にがん対策推進基本計画の更新が閣議決定された.
その中で「働く世代のがん検診」が重点課題とされ,現在厚生労働省の「がん検診のあり方に関する検討会」で無料クーポンや,自治体から事業所へのアプローチ,コール・リコールなどについて議論されている.「働く世代の」とは,「職域検診の」と置き換えてもよい.山形県の状況を通して,わが国における実行可能ながん検診について考えたい.
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