特集 放射線と向き合う
食品中の天然放射性核種の実態と公衆衛生上の課題
杉山 英男
1
,
寺田 宙
2
1帝京平成大学健康メディカル学部
2国立保健医療科学院生活環境研究部
pp.856-862
発行日 2011年11月15日
Published Date 2011/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102259
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今般,東京電力福島第一原子力発電所の事故により原子炉内の人工放射性核種が環境中に放出され,特に放射性ヨウ素と放射性セシウムによる食品の汚染と健康への影響が問題となっている.その一方で,このような原子力関連施設等の事故にかかわらず,地球上には様々な天然放射性核種が存在している.これまで,平常時における食品中に含まれるこれら核種の存在や健康影響については,広く認識されてこなかった.本稿では,食品中の天然放射性核種に視点を置き,その種類,存在,あるいは曝露状況などの実態を示し,公衆衛生上考慮すべき課題への一助とする.
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