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あとがき・次号予告
高鳥毛 敏雄
pp.740
発行日 2011年9月15日
Published Date 2011/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102224
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公衆衛生制度が機能するには,最前線に問題解決能力を有する専門性の高い専門職が配置されている必要があります.イギリスではこの理念の下で,公衆衛生とプライマリケアの協働体制をつくり,公衆衛生活動の司令塔として各組織に「Director of Public Health」を位置づけ,公衆衛生の現場知と専門知を保証する体制づくりが行われています.
わが国も公衆衛生を支える人材育成とその確保が喫緊の課題となっています.本特集では東京都,豊橋市,大阪市,岡山市の現状についてご報告頂きましたが,どこも厳しい状況にあることがわかります.わが国が分権型社会を目指していながら,中央集権的な色彩が強まっている理由には,現場知と専門知を踏まえた公衆衛生活動を行う自治体の力が弱まっているためではないかと思っています.
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