連載 働く人と健康・15―フランス在住ジャーナリストの立場から③
プシコソシオ問題(職場のメンタルヘルス)で闘いを開始したフランス・3―雇用者の許し難い過ちと神話の崩壊
山本 三春
pp.226-232
発行日 2010年3月15日
Published Date 2010/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101758
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前回執筆時(2009年12月9日)から本稿執筆時(2010年1月2日)までの間に,フランスでは,プシコソシオ問題で“巨大な一歩”が刻まれた.
世界的自動車メーカーとして知られ,日本の日産自動車も傘下に収めるルノー・グループ(Groupe Renault)が,フォート・イネクスキュザーブル(faute inexcusable=許され得ない過ち,許し難い過ち,以下,許し難い過ち)の判決を言い渡されたからだ.前回予告した,シルヴィーさんの裁判である.
最終回(筆者担当分)となる今回は,これを取り上げることから始め,次いでフランスでいま一気に深められている重要議論を紹介して,日本における労働関連自殺撲滅の一助となることを念じたい.
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