投稿 フォーラム
患者主体の医療支援体制への提案
細貝 孝子
1
1前高崎医療技術福祉専門学校
pp.328-332
発行日 2008年4月15日
Published Date 2008/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101308
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わが国においても,従来のパターナリスティックな医師-患者関係を改め,医師と患者は水平な関係に立ち,情報を共有しながら共に治療法を決定するなど,患者参加型の医療への転換が求められている.納得できる医療を受けるためには,医療提供者だけでなく,患者も受療意識を見直す時期に来ている.患者満足度調査において,病院や医師が実施した調査はこれまでにも多数報告されているが,これらは受診している病院や医師の依頼による調査ということから,どの調査も満足度が高くなる傾向が見られる1).しかし,患者の本音が聞けるということから,最近,患者会の報告が注目されている2).
筆者らは,患者の受療意識を明らかにすることを目的に,患者会およびボランティアグループ等の協力を得て,「納得できる医療を受けるための外来受診に関する意識調査」(以下,「われわれの調査」と呼ぶ.その概要については本稿末尾の「参考資料」を参照)を実施した.この調査結果および関連する先行研究等を参考にしながら,患者主体の医療支援体制のあり方に関する私見を述べたい.
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