特別記事
助産師が災害時にできること—災害時の小児周産期医療体制と母子支援,平時からの災害対策の提案
伊藤 友弥
1
1あいち小児保健医療総合センター 救急科
pp.768-772
発行日 2019年9月25日
Published Date 2019/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665201354
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はじめに
日本は,阪神・淡路大震災,東日本大震災など大規模な地震災害が一定の頻度で発生していると共に,台風などによる風水害なども毎年のように発生している災害大国です。阪神・淡路大震災をきっかけにDMAT(Disaster Medical Assistance Team:災害派遣医療チーム)の組織,災害拠点病院やEMIS(Emergency Medical Information System:広域災害救急医療情報システム)の整備,被災地外へ搬送する広域医療搬送の計画等が進み,現在の災害医療の体制となりました。
一方で,小児周産期の領域では,災害対策が同時に進んでいたとは言えず,ここ数年でようやく整備が動き出したところです。本稿では小児周産期の災害対策がどのように整備されてきているかをお示しし,助産師の関わり方について解説します。
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