特集 超高齢社会の地域医療制度の展望
地域包括医療をめざす公立病院の現状と課題―尾道市公立みつぎ総合病院の現状を中心として
山口 昇
1
1公立みつぎ総合病院
pp.914-919
発行日 2007年11月15日
Published Date 2007/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101185
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昨今医療を取り巻く環境は急激に変化し,市町村合併,医療制度改革,介護保険制度改革,新医師臨床研修制度に伴う医師確保難等により,大きな影響を受けている.中でも公立病院の現状はこれらに経営難も加わって,非常に厳しいものが見られる.
公立みつぎ総合病院は尾道市の北部御調町にあり,御調町を中心とした診療圏域人口約7万人の地域の中核的総合病院である.この病院を核として寝たきりゼロ作戦が実施されてから30年,保健・医療・介護・福祉の連携による地域包括ケアシステムが構築されてからはや20年が経過した.
当病院が実践している地域包括医療および地域包括ケアシステムの構築は当病院の理念であり,これらも今回の市町村合併,医療制度改革等の影響を大なり小なり受けている.本稿では,その状況およびこれらをどのようにしてクリアしてきたか等について述べる.
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