特集 人口減少時代の病院
病院としての将来像
公立みつぎ総合病院―早くから高齢化に対応してきた病院として
山口 昇
1
1尾道市公立みつぎ総合病院
pp.702-706
発行日 2008年8月1日
Published Date 2008/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101258
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高齢化が進み,要介護者が増え続けている.2008年度より後期高齢者医療制度が実施に移された.今後の後期高齢者増加に対し,国の社会保障審議会特別部会ではいろいろと検討が行われ,私もヒアリングの場で意見を述べさせていただいた.一方,「健康日本21」や介護予防を重視した介護保険制度改革等により,2008年度からは特定健康診査・特定保健指導がすべての医療保険者に義務付けられた.
医療の世界も大きく変りつつある.現在,都道府県は療養病床の転換をはじめ保健医療計画や医療費適正化計画等,種々の計画を策定中である.これら一連の諸計画はそれぞれ整合性がとれたものでなければならない.一方,都市部と中山間地域とではそれぞれ事情が異なるため,これらに配慮した計画が必要となる.都市部では総合病院も複数あるためそれぞれ役割・機能分担が可能であるが,中山間地域ではそうもいかない.病院機能にしてもそうである.患者が必要とする医療を提供できる病院機能を有しなければならない.
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