連載 エイズ対策を評価する・14
感染者の生活
岩室 紳也
1
,
大石 敏寛
2
,
稲垣 智一
3
,
上野 泰弘
3
1(社)地域医療振興協会ヘルスプロモーション研究センター
2せかんどかみんぐあうと
3東京都福祉保健局健康安全室感染症対策課
pp.148-153
発行日 2007年2月15日
Published Date 2007/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100750
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
岩室(司会) 「エイズ対策の評価」というと,行政や研究者の立場でされることが多いと思いますが,今回はHIVに感染されている立場で活動されてきた大石さんにお話を伺います.
大石 自分がHIVに感染しているとわかったのが,東京都のエイズデーのイベントでした.1990年に1回検査を受けて陰性で,2回目の1991年にもう1回検査を受けて陽性でした.その時代はまだ,患者・感染者というのは目に見えない存在で,メディアで取り上げられるというと,海外の患者・感染者の映像でした.エイズの活動はやっていたのですが,HIVに感染している立場での活動ではなかったので,自分が感染をしたのがわかって,「さて,これからどうしていこうかな」,「どういうふうにエイズの問題と自分の生活とを絡めていこうかな」,と考えていました.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.