連載 エイズ対策を評価する・16
学校におけるエイズ教育(下)
岩室 紳也
1
,
安藤 晴敏
2
,
稲垣 智一
3
,
阿部 真理子
4
,
上野 泰弘
3
1(社)地域医療振興協会ヘルスプロモーション研究センター
2神奈川県立津久井高等学校
3東京都福祉保健局健康安全室感染症対策課
4神奈川県大和西高等学校
pp.350-353
発行日 2007年4月15日
Published Date 2007/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101047
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(前号からのつづき)
若者のHIV感染の実情は
岩室(司会) 上野先生が若者のHIV感染の実情をまとめてくださっています.
上野 東京都のHIV感染者の報告を年代別で見ると,20代と30代で全体の約7割を占めています(図1).近年では10代の報告も多くなり,平成17年は6件,平成18年(速報値)は10件.
エイズや性感染症について知りたいこととして,20代を見てみると,「治療法」「予防の具体的な内容」「感染したあとの生活」といった項目が,全体として高い傾向でした(図2).
日本でHIV感染者やエイズ患者が増加している理由として,「性行動が開放的になってきたから」「HIV感染の予防知識が乏しい」と回答した人が約6割で,続いて「予防対策等の教育が十分でないから」でした(図3).また,性行為時にコンドームを利用する理由として,「HIV感染予防のため」と回答した人は約3割でした(図4).
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