連載 エイズ対策を評価する・2
疫学的現状と将来予測(下)
岩室 紳也
1
,
永井 正規
2
,
鎌倉 光宏
3
,
稲垣 智一
4
,
上野 泰弘
4
1(社)地域医療振興協会ヘルスプロモーション研究センター
2埼玉医科大学公衆衛生学教室
3慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科
4東京都福祉保健局健康安全室感染症対策課
pp.136-143
発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100246
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異性間の患者数は,本当はもっと少ない?
永井 異性間の患者については,僕は現在,過大評価ではないかという印象を持っているんです.
岩室(司会) それはどういうことですか.
永井 いわゆる届出患者で,本当は感染経路は同性間なのに,異性間として届けているケースがかなりあるのではないか,と.つまり異性間は「危ないぞ,危ないぞ」とキャンペーンされているほど,危なくないのではないか.もちろん,エイズは女性から男性にうつすことがあるというのは事実です.しかし女性から男性にうつされている数は,もうちょっと少ないのではないかと思うのです.
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