連載 型破りでオリジナルな 性教育の舞台裏 行政・教育・地域を巻き込むノウハウ・5【最終回】
性教育の機会はどこにでもある!—「身の上話から身の下話まで」できる助産師に
直井 亜紀
1
1さら助産院
pp.432-435
発行日 2025年10月25日
Published Date 2025/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134781680790050432
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性の悩みは相談しにくい
私が院長を務めているさら助産院では,年間のべ3000人以上の個別相談をお受けしています。その内容は,母乳や育児の相談だけではなく,抱っこやおんぶ,離乳食や夜泣き,夫婦関係……さらには性のお悩み相談にも及びます。初回来院のきっかけは母乳や育児のお悩みですが,何度もお会いするうちに関係性を深め,「どんな話をしても大丈夫」と安心していただけるよう努めています。
とくに性生活に関しては誰にでも話せる内容ではなく,また「当たり前」や「普通」が個々人で異なります。悩みがあるけれど誰に相談したらいいのか分からない……そう感じている人は少なくありません。「性」は人間の三大欲求のひとつであるにもかかわらず,相談のハードルがとても高いのが現状です。

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