特集 関係性を築いた驚きの方法—あの会話・行動・判断がきっかけになっていた!?
—【Case 1】—依存症の回復を手繰り寄せる“意図した関わり”—支援につながりにくい人への対応を考える
米倉 一磨
1
1相馬広域こころのケアセンターなごみ
pp.6-11
発行日 2025年1月15日
Published Date 2025/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134170450300010006
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筆者は、2011年の東日本大震災以来、自身も被災者でありながら被災者への支援を最も長く続けている支援者の一人です。震災の影響で10年間勤めていた精神科病院が休止となり、災害支援を続けざるを得ない状況に置かれました。現在は、復興庁の財源によって行われる被災者の心のケア支援事業を委託された相馬広域こころケアセンターなごみ(以下なごみ)に所属しています。この十数年、急性ストレス反応やアルコール依存症、引きこもり、未治療の精神疾患など、それまでは経験したことのない、支援が困難な住民を支援してきました。支援の試行錯誤を繰り返す中で、関わり方を工夫することで変わらないだろうと思っていた住民が変わることが分かったのです。本稿では、こうした「意図した関わり」はどのように行えばよいのかを紹介します。
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