THE Editorials

The New England Journal of Medicine

Editorial：

Blumenthal RS, Martin SS. Prevention of cardiovascular disease - don't stop thinking about tomorrow. N Engl J Med 2024；391：2161-2.

Article：

Ridker PM, Moorthy MV, Cook NR, et al. Inflammation, cholesterol, lipoprotein（a）, and 30-year cardiovascular outcomes in women. N Engl J Med 2024；391：2087-97.

■心血管疾患の予防が大切

低比重リポタンパク（LDL）コレステロール値やリポタンパク（a）値，血管の炎症を反映する高感度C反応性タンパク（CRP）値の上昇は，5年および10年の心血管リスクを上昇させる。リポタンパク（a）値は少なくとも90％は遺伝的に決定されており，1回の測定のみで長期リスクを推定できる。LDLコレステロール値と高感度CRP値は複数の要因によって変化する動的な指標であり，複数回の測定により精度の高い情報が得られると考えられる。高感度CRP値は肥満や心血管-腎-メタボリックシンドローム，糖尿病，高血圧，心不全の発症に関係している。最近，米国心臓協会はPredicting Risk of Cardiovascular Disease Events（PREVENT）という10年後，30年後の心血管-腎-メタボリックシンドロームのリスク予測ツールを発表し，どのような患者で最もスタチン治療のベネフィットを受けるかなどを示した。