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特集 刑務所における作業療法士たちの挑戦
精神障害受刑者処遇・社会復帰支援モデル事業の実践現場から—チーム処遇の「IPPO」を踏み出す
A practical report of Sapporo model project: taking a new step towards correctional treatments and rehabilitation for inmates with mental disorders
渡部 恵
1
Satoshi Watanabe
1
1札幌刑務所
pp.1434-1438
発行日 2025年12月15日
Published Date 2025/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540590131434
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Key Questions
Q1:モデル事業(精神)における作業療法士の役割とは?
Q2:対象者の背景にあるものとは?
Q3:「チーム処遇」で作業療法士に期待されることは?
はじめに
2022年(令和4年)に新たに確定した受刑者(以下,新受刑者)のうち,精神障害(知的障害および発達障害を含む)の診断をされている者は全国で2,435名であり,新受刑者全体の約17%を占めている.またこのうち入所回数が2回以上の者の割合は66.9%に及び1),精神障害を有する者が再入所者となる割合が高い傾向にあるといえる.このような状況の中,札幌刑務所では2024年(令和6年)3月より精神障害受刑者処遇・社会復帰支援モデル事業(以下,本モデル事業)が本格運用され,札幌刑務所精神科リカバリーユニット「IPPO(いっぽ)」として,医師,刑務官,心理・福祉専門官,看護師,作業療法士,理学療法士等から成るチーム処遇によって対象者の更生・再犯防止と社会復帰を目指す取り組みを進めている.2025年(令和7年)7月現在,延べ6名の出所者を送り出し,運営の基盤を固めつつある段階である.本稿では,本モデル事業における事業概要や,作業療法士の業務内容について紹介するとともに,今後の課題や展望について述べる.なお,本稿の意見ならびに感想に係る部分は,筆者の私見であることをご了承いただきたい.

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