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特集 精神科病院での子どもへの支援
子どもの精神科領域における地域連携の実際—地域生活につながる個別支援
The reality of community collaboration in the field of child and adolescent psychiatry: Individual support that leads to community life
佐藤 眞喜人
1
,
鈴木 扶希
1
,
仲島 大河
1
Makito Sato
1
,
Fuki Suzuki
1
,
Taiga Nakajima
1
1東北福祉大学せんだんホスピタル
pp.1318-1323
発行日 2025年11月15日
Published Date 2025/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540590121318
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Key Questions
Q1:精神保健福祉士が行う地域連携の実際とは?
Q2:地域に働きかける連携とは?
Q3:思春期青年期デイケアで行う地域連携の実際とは?
はじめに
昨今,貧困,虐待,不登校やいじめ,ひきこもり等,子どもを取り巻くさまざまな問題が取り沙汰されている.厚生労働省の調査1)によれば,近年の0〜24歳までの精神科入院患者は横ばいであるのに対し,外来患者は増加傾向にあり,地域で暮らす支援を必要とする子どもは増えている.
こうした問題を受けて今後のこども政策では,「教育,福祉,保健,医療,雇用などに関係する機関や団体が密接にネットワークを形成し支援」すること,「18歳など特定の年齢で一律に区切ることなく,こどもや若者が円滑に社会生活を送ることができるようになるまで伴走」することが述べられている2).現代社会において子どもを支援するうえで,地域連携の視点,社会参加を支援する視点は欠かせない.
本稿では,精神科病院で行われている地域連携について,①精神保健福祉士が行っている児童思春期病棟のソーシャルワーク,地域システムに働きかける包括的支援について,②思春期青年期精神科デイケアの昨今の動向と,プログラムにおける地域連携,個別支援における地域連携の実際について述べる.

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