増刊号 就学・就労支援
第3部 はたらく:就労
第2章 各就労支援領域
13 重度記憶障害を有する利用者の復職支援—職場復帰に至った1事例の支援プロセス
千葉 由香里
1
Yukari Chiba
1
1株式会社ハートスイッチ
pp.928-932
発行日 2025年7月20日
Published Date 2025/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540590080928
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はじめに
高次脳機能障害を有する者にとって,就労の継続や復職は大きな課題となる.特に記憶障害や注意障害等の認知機能の問題は外見からはわかりにくいため周囲の理解を得にくく,職場での適切な配慮がなされないまま離職や休職に至るケースも少なくない.
筆者が勤務している就労移行支援サービスとは,一般企業等での就労を目指す障害者に対し,最長2年間の期間で職業訓練や生活支援,職場との連携調整等を提供する福祉サービスであり,復職や職場定着支援にも有効である.
今回は,重度の記憶障害を呈した1事例に対し,就労移行支援を活用しながら早期復職を果たした経過を紹介し,支援の工夫と課題について説明する.

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