増刊号 就学・就労支援
第3部 はたらく:就労
第2章 各就労支援領域
9 精神科医療機関で取り組む福祉的就労への支援
藤井 恭平
1
Kyohei Fujii
1
1TAOKA こころの医療センター
pp.908-912
発行日 2025年7月20日
Published Date 2025/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540590080908
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はじめに
精神障害者にとっての就労は,生活基盤の確保や社会的な居場所となり,リカバリーしていく過程で大きな影響を与える1).しかし,精神障害者は,脳機能や対人関係に何らかの障害があり,日常生活や社会参加が阻害されていることが多い.特に働くことに関しては,症状の不安定さや易疲労性,ストレス耐性が低いこと等から,長時間の労働に就くことが難しい場合もある.福祉的就労はそのような対象者が就労を実現する場,または一般就労までのステップアップの場としての資源である.
本稿では,医療機関での作業療法展開において,福祉的就労の利用までを視野に入れ支援した事例を紹介し,支援過程でのポイントを述べる.

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