講座 作業療法とコミュニティデザイン・まちづくり・第4回
住民主体の共生型地域づくりとAAR連鎖運動
堀田 聰子
1
Satoko Hotta
1
1慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科
pp.370-374
発行日 2025年4月15日
Published Date 2025/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540590040370
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はじめに
わが国の社会保障は,人生において支援が必要となる典型的な要因・リスクを想定して,対象者ごとに給付を行うというアプローチで整備が図られてきた.特に社会福祉の分野では,高齢者介護,障害福祉,児童福祉,生活保護等,属性別や課題別の制度が発展し,それぞれ専門的支援を提供してきた.
ところが,個人や世帯が抱える生きづらさやリスクが複雑化・多様化する中,個別のリスクに対する保障だけでは根本的に解決しないケースが増大した.さらにすべてのリスクに何らかのかたちでかかわる「社会的孤立」というリスクが認識され,孤立の状況を打開して社会に主体的に参加できるようにすることが喫緊の課題となっている.
本稿では,家族・家庭,地域社会,雇用等,生活を巡る環境が大きく変化し,従来の支え合いの基盤が弱体化する中,「人と人とのつながりを再構築し,誰もが参加でき,多様な人々が支え合う伴走型支援・地域づくりとその循環」を住民主体の共生型地域づくりと見なすこととして,取り組みの見える化を試みた研究班の成果の一部を紹介する(2019-2020年度厚生労働科学研究「住民主体の共生型地域づくり及びその社会的価値の見える化と地域マネジメントに関する研究」).

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