連載 インタビュー・住民VOICE・3
住民が創る,地域の健康づくり
須合 昭子
1
,
三島 美智子
1
,
佐谷 けい子
2,3
1しんやまナイスミドルの会
2中野区社会福祉協議会
3日本健康福祉政策学会
pp.470-471
発行日 2003年6月1日
Published Date 2003/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100893
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佐谷 東京都中野区高齢者会館「しんやまの家」では,1994年に中野区の保健師・歯科衛生士・食品衛生監視員などを講師とした月2回の講義と実習からなる「ナイスミドル健康講座」をはじめました.この講座自体は高齢者会館の利用者拡大,寝たきり老人の防止を目標にしていましたが,スタッフは身体への関心を入り口に,地域みんなの健康づくりへの発展を考えていました.この健康講座の生徒で,中心的役割を担っておられる須合昭子さんと三島美智子さんにお話を伺います.
「ナイスミドル健康講座」では,住民のみなさんに健康についての知識や技術を学んでいただくことと同時に,学習をきっかけに仲間づくりなどを通して,「地域の暮らしを良くする」ことも大切な目標としていました.この点は,どのように感じていましたか?
須合 “健康学習”というと,身体を鍛える健康づくりと思いがちで,私たちも病気の予防に関心を持って参加しました.でも,「ナイスミドル健康講座」で学んだことは,病気に負けない身体づくりだけではなく,柔軟な心を育て,知識欲を持ち,何事にも興味深く取り組める柔らかな頭を持つことでした.健康学習が始まった頃,参加者はほとんどが女性で,「できるだけ長く,この地域で普通に暮らして行きたいね」とよく話し合っていました.
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