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特集 わくわくできるキャリアをつくる—作業療法士のキャリアパス,キャリアデザイン
転機とキャリアについて
Turning point and career
坂口 聡子
1
Satoko Sakaguchi
1
1令和健康科学大学
pp.24-29
発行日 2025年1月15日
Published Date 2025/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540590010024
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Key Questions
Q1:キャリアとは何か?
Q2:転機を乗り越える4Sとは?
Q3:転機をどのように乗り越えたのか?
「キャリア」とは?
私たちは「キャリア」と聞いて何を思い浮かべるだろうか.職位? 職歴? 将来設計? 仕事? わかるようでわからない.また,「キャリアプラン」,「キャリアアップ」,「キャリア形成」,「キャリア開発」,「キャリア選択」,「キャリア教育」……キャリアと別の単語をつなげた複合語が次々生まれ,それぞれによって意味や印象が変わってくるため,より混乱してしまう.用いる場面や用いる年代によって,捉え方も異なっているかもしれない.何となく,昇っていくイメージや,「キャリア官僚」,「キャリアウーマン」等,一部の選ばれた人たちに対して使うイメージもある.キャリアとは,一体何なのだろう.
キャリアは,もともと中世ラテン語のcarrus(車輪の付いた乗り物)を起源とし,転じて人がたどる行路やその足跡,経歴,遍歴等も意味するようになったといわれているが,19世紀の欧米では,職業を通して競争に勝って前進していくことをキャリアと呼んだ1).高度経済成長に伴い大企業を中心とした安定型雇用が維持されていた時代,ピラミッド型の組織で昇進・昇格していくキャリアのあり方はここから来ており,前述の印象はキャリアの一側面だといえる.
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