ひろば
刷り込まれた文化の功罪 その2—理学療法士養成校における授業科目名の是非
奈良 勲
1
Isao NARA
1
1広島大学
pp.875
発行日 2025年7月15日
Published Date 2025/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091505520590070875
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筆者が本ジャーナルの「ひろば」に投稿した「刷り込まれた文化の功罪」1)は,第48巻第8号(2014年8月号)に掲載されている.それは,現在の理学療法界における諸々の文化も過去の影響を受けており,次世代に向けて新たな理学療法文化を創造することの必要性を提唱した内容であった.
本稿では,「障害・障害者」の授業科目名として使用の是非に焦点を当てて記述する.近年,「障害・障害者」は「障がい・障がい者」として表現されることが増えていることは1つの進歩である.しかし,「障」は邪魔をする,隔てる(隔離)などの意味であり,その漢字を残すこと自体が万全ではないと思える.ならば,「しょうがい・しょうがい者」とすればよいのかとの議論にしても,結局,表面的な対応に過ぎないと言える.
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