ひろば
刷り込まれた文化の功罪―半世紀を迎えた日本の理学療法界の文化
奈良 勲
1
Isao Nara
1
1金城大学医療健康学部
pp.754
発行日 2014年8月15日
Published Date 2014/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106730
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人間社会の文明化(産業化,技術改革など)以前に,人類の誕生以来それぞれの地域や国で種々の文化(英語:cultureラテン語:cultura,〈語幹〉colere)が育まれてきた.その本来の意味は,守る,手入れをする,耕す,さらに敬うなどである.16世紀初頭には広義の意味で,教育による知性の育成,そして19世紀には,精神面の向上を表す意味になってきた.日本では明治時代に若者を育成するため,西洋から学者らを招聘している.“Boys be ambitious”で有名なクラーク博士もその1人であった.ちなみに,日本の理学療法学教育の草創期には海外の教師を招聘していた.
人類学の観点から文化の概念は,「広く民俗学で使われる文化,あるいは文明の定義とは,知識,信仰,芸術,道徳,法律,慣行など,人が社会の成員として獲得した能力や習慣を含む複合された総体」と表現されている.
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