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管理栄養士養成校における授業でのICT活用事例
川口 美喜子
1
Mikiko Kawaguchi
1
1大妻女子大学 臨床栄養管理研究室
pp.445-447
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.32118/cn144040445
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はじめに
管理栄養士養成校の医療の分野におけるカリキュラムは,疾病者への対応としての医療の内容に重点が置かれ,人体構造と働き,病気発生と治癒の仕組み,病気の原因などの基礎知識と,臨床栄養学は循環器,消化器,呼吸器,脳や神経など各部位の病気の診断と栄養治療について学習する.栄養ケアプロセスの習得,栄養ケアマネジメントの習得が推奨されているが,卒前のカリキュラムでは,食物・栄養,身体計測,臨床検査値とともに栄養状態にかかわる食欲や感情などに焦点を当てた身体所見,個人的・家族的履歴など,多様な個々の生活を理解した栄養支援ができる段階まで到達することがむずかしい.
一方で,卒後は,予防,医療,介護,福祉と多岐の領域で専門性を求められるが,リカレント教育もほとんど行われていない.「管理栄養士養成課程におけるモデルコアカリキュラム2015」では,プレゼンテーション能力に加え,コミュニケーション能力の重要性も掲げられており,ICT(information and communication technology)環境を活用して学習をより豊かなものにすることが重要となっている1).そこで,栄養ケアプロセス思考を深め,栄養診断推論できるスキルと資質を高めるために,ICT環境を活用した授業を実施した.
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