Japanese
English
症例報告
断続的な投影視覚マーカーとトレッドミルを併用した歩行練習により,すくみ足,小刻み歩行の改善がみられた脳血管性パーキンソニズム症例
A case of vascular parkinsonism with improvement of freezing of gait and short stepped gait after gait practice using intermittent projected visual markers and treadmill
朝倉 直人
1
,
髙橋 良輔
1,2
,
林 達也
1
,
白坂 智英
3
Naoto ASAKURA
1
,
Ryosuke TAKAHASHI
1,2
,
Tatsuya HAYASHI
1
,
Tomohide SHIRASAKA
3
1十勝リハビリテーションセンターリハビリテーション部理学療法科
2十勝リハビリテーションセンター先進リハビリテーション推進室
3十勝リハビリテーションセンター診療部リハビリテーション科
キーワード:
すくみ足
,
小刻み歩行
,
トレッドミル
,
投影視覚マーカー
Keyword:
すくみ足
,
小刻み歩行
,
トレッドミル
,
投影視覚マーカー
pp.749-753
発行日 2025年6月15日
Published Date 2025/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091505520590060749
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要旨 【はじめに】発症から約6か月が経過したすくみ足,小刻み歩行を呈した被殻出血患者に断続的な投影視覚マーカーとトレッドミルを併用した歩行練習を実施した結果,歩行能力が向上した症例を経験したため報告する.【症例】既往に右被殻出血を有し,今回左被殻出血発症後にすくみ足と小刻み歩行が著明であった80歳台女性.【方法】プロジェクターから投影された視覚マーカーを踏みながらトレッドミル上を歩行する練習を行った.視覚刺激がなくともすくみ足,小刻み歩行が出現しない場合は可能な限り視覚刺激を用いずにトレッドミル歩行練習を行った.練習回数は27日間で計10回行った.【結果】10m歩行テストは65s/169歩から28s/65歩となった.【考察】断続的な投影視覚マーカーとトレッドミルを併用した歩行練習は脳血管性パーキンソニズムによりすくみ足,小刻み歩行を呈する患者の歩行能力の向上によい影響を与える可能性が考えられる.

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