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特集 脊椎腫瘍の治療戦略
頭蓋頸椎移行部に進展する頭蓋底脊索腫に対する内視鏡手術戦略
Endoscopic Strategy for Skull Base Chordomas Invading into the Craniovertebral Junction
辛 正廣
1
Masahiro SHIN
1
1帝京大学医学部附属病院脳神経外科
1Teikyo University Hospital, Neurosurgery
キーワード:
頭蓋頸椎移行部
,
craniovertebral junction
,
脊索腫
,
chordoma
,
内視鏡手術
,
endoscopic surgery
Keyword:
頭蓋頸椎移行部
,
craniovertebral junction
,
脊索腫
,
chordoma
,
内視鏡手術
,
endoscopic surgery
pp.207-214
発行日 2026年3月25日
Published Date 2026/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091444120390030207
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はじめに
近年,脳神経外科領域には,内視鏡,外視鏡を用いた鏡視下手術が導入され,めざましい進歩を遂げている.これにより,下垂体腫瘍を主な適応疾患としていた経鼻内視鏡手術は,頭蓋底腫瘍にも応用されるようになり,その適応はさらに拡大されている.こうした中,最も難治とされる頭蓋底の悪性腫瘍である脊索腫に対する治療でも,技術革新がみられており,斜台部のみならず,頭蓋頸椎移行部へ進展した腫瘍に対しても,徹底切除が可能となっている2,4〜6,9).
頭蓋底脊索腫は,斜台骨より発生する悪性腫瘍であり,肉眼的全摘出が達成されただけでは根治が得られず,徹底切除を行うためには腫瘍のみならず,周辺の骨も含めた切除が必要となる.脊索腫は,その多くが斜台陥凹より発生し,鞍底と両側の内頸動脈,斜台下部の骨構造に浸潤する.このため,腫瘍切除の後に,鞍底と鞍背,斜台骨を切除することで,多くの症例で再発なく経過することが期待できる.しかしながら,腫瘍が斜台下部から咽頭,後頭顆,上位頸椎を含めた頭蓋頸椎移行部に進展した場合,通常の経鼻的アプローチでは到達が難しく,手術法についてはいまだ確立していない.
本稿では,頭蓋頸椎移行部に発生する脊索腫に対する神経内視鏡的アプローチについて,当科で行っている実際の手術手技について,必要とされる解剖学的知識を交えて解説する.

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