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特集 腰椎椎間孔狭窄の診断と治療up to date
腰椎椎間孔狭窄の画像診断—3D-MRI
Imaging Diagnosis of Lumbar Foraminal Stenosis: 3D-MRI
山田 賢太郎
1
,
江川 聡
1
,
濱中 隆宏
2
,
吉井 俊貴
1
Kentaro YAMADA
1
,
Satoru EGAWA
1
,
Takahiro HAMANAKA
2
,
Toshitaka YOSHII
1
1東京科学大学整形外科
2東京科学大学病院放射線部
1Department of Orthopaedic Surgery, Institute of Science Tokyo
キーワード:
腰椎椎間孔狭窄
,
lumbar foraminal stenosis
,
診断
,
diagnosis
,
3次元MRI
,
3D-MRI
Keyword:
腰椎椎間孔狭窄
,
lumbar foraminal stenosis
,
診断
,
diagnosis
,
3次元MRI
,
3D-MRI
pp.345-352
発行日 2025年5月25日
Published Date 2025/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091444120380060345
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はじめに
腰椎椎間孔狭窄は決して珍しい病態ではないが,診断・治療が適切になされないと多数回手術の原因になる可能性が高く,現在でも臨床的に問題になりやすい病態である3).
腰椎椎間孔部は古くは「hidden zone」と呼ばれ,狭窄の診断が困難な部位として注意すべきとされていた14).近年では,CT,MRIなどの画像診断法や選択的神経根造影・ブロックが普及し,腰椎椎間孔狭窄の病態は一般的に広く認知されるようになった.
現在最も一般的な狭窄の画像診断法であるMRIでは,腰椎椎間孔狭窄はT1もしくはT2強調像における傍正中矢状断像で神経根の圧排像および神経根周囲の脂肪消失をもって診断される11,19,24).狭窄度の分類としてLeeらの分類13)がよく用いられている(図 1).しかし,3次元的に複雑な解剖学的特徴21)のため,古典的な2D-MRIの矢状断像の評価では検者間誤差が大きく18),臨床評価と照らし合わせても偽陽性となることも多い1,22).このような問題に対処するため,さまざまなMRIの撮影方法が報告されている.本稿では,現在報告されている3次元データによる3D-MRIを用いた腰椎椎間孔狭窄の評価方法について紹介する.

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