発行日 2017年2月1日
Published Date 2017/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2017343466
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72歳男性。食欲低下と発熱を認め、近医を受診した。胸部X線検査で下咽頭から頸部に誤飲義歯を認め、緊急搬送された。単純CTでは咽頭頸部食道に有鉤義歯を認め、右頸部、甲状腺右葉にも皮下気腫を認めた。また、右肺中下葉を中心に浸潤影を認めた。以上より、有鉤義歯誤飲による頸部食道穿孔と診断された。内視鏡的摘出では食道穿孔を悪化させる危険性があると判断し、食道左璧を長軸方向に切開し、直視下にて有鉤義歯を摘出した。更に術後、栄養管理のため内視鏡下胃瘻造設を施行した。合併症なく経過し、全身状態も良好であったが、嚥下機能低下があり、術後52日目に嚥下リハビリテーションの継続目的で転院となった。
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