視座
「目標」「戦略」「戦術」をどう描くか
寺井 秀富
1
Hidetomi TERAI
1
1大阪公立大学医学部医学研究科整形外科学教室
pp.207
発行日 2026年3月25日
Published Date 2026/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.055704330610030207
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「兵は詭道なり!」とは古の孫氏の言葉で,戦いとは詭道(欺くこと)という意味である.これは戦術の要諦を語ったものであり,戦略の妙を語ったものではない.ところで,「戦略」と「戦術」とはどう違うのだろうか.
先日,某新任教授の就任記念パーティーに出席した際,新教授の出身医局に所属する名誉教授がはなむけの祝辞を贈られた.その中で,「『戦術』は誤ってもやり直しがきくが,『戦略』は間違ってはいけない」と述べられていた.さすが名誉教授の御言葉と感心したものだが,なかなかに理解は難しいのである.「戦略」とは目標に到達するための長期的な方針であり,「戦術」とはそれを実現するための具体的・短期的手段のことを表していると考えればよい.われわれは目標を掲げ,戦略を練り,戦術を決定する.そういう点では大谷翔平選手が学生時代に書いていたという「マンダラチャート」もわれわれが科研費申請のために作成する書類も踏むべきステップは同じなのである.
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