実践・病院のマネージメント・3
病院の戦略計画と戦術計画
井手 道雄
1
Michio IDE
1
1聖マリア病院
pp.441-445
発行日 1989年5月1日
Published Date 1989/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209565
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連載第2回では,本院の診療主体を一般救急医療へ転換した前後で重要と考えられる4点について触れ,特にわずかな兆候を掴み,新分野を創造し,かつ変化に対応し得る体制と設立理念に基づく本質的なものを追求する態度を堅持する点が重要であることを強調した.また,病院にもライフサイクルが存在し,特に人的資源が最重要である病院組織では,ライフサイクルの転換に際して長時間を必要とするので,転換に先行した教育の位置づけが重要になることを示した.
本稿では,一般救急医療より特殊専門の救急医療へ転換していく過程で,新生児小児救急医療センターの建設に到るまでに,いかにして戦略計画を策定し推進してきたか,特に戦略計画における目標管理と,目標に基づく戦術の展開のなかでの事業単位(business unit)とポートフォリオ・マネージメント1)(portfolio management)の概略について述べる.
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