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医療危機に対し戦略,戦術の展開を
世良 博
1
Hiroshi SERA
1
1医療法人きっこう会総合病院多根病院
pp.1064-1065
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208197
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病院開設から法人化まで
総合病院多根病院は西大阪の中心的病院として昭和24年10月に開設(木造洋館建で患者収容定員は21名),診療を開始した.昭和25年に,現在の基準看護,基準給食制の前身である完全看護,完全給食制度が発足したが,当院は直ちに承認申請を行い,実施に踏み切った.一方,診療時間は平日,土曜日とも午前9時〜午後4時,午後6時半〜9時まで夜間診療を組み入れた.この体制は10年間ほど続いた.商店街を近くに控えているせいか,昼間は買物かごを下げた奥さん方が多く,夜は夜で10時ごろまで診療するのもしばしばだった.
3年目を迎えて地域周辺の人々の信望も得て,患者数も漸増の傾向を示した.国民皆保険制度の前ということもあって,自由診療の患者数が保険診療を大きく上回っていた.昭和28年に60床に増床,昭和30年に法人設立が認可された.「医療法人きっこう会多根病院」が誕生したのである.
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