増大号特集 あなたの整形外科診療が変わる 差がつく画像診断技術—単純X線からAIまで
column
「MR関節造影」の適応選択
神島 保
1
1北海道大学大学院保健科学研究院 医用生体理工学分野
pp.483
発行日 2025年5月25日
Published Date 2025/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.055704330600050483
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MR関節造影は関節内構造の評価において最も正確な画像診断法とされることが多いが,その適応は定まっていない.これを踏まえ,Society of Skeletal Radiology(SSR)は2024年に,既存の文献と専門家の意見に基づいたコンセンサス勧告を策定した1).本勧告では,MR関節造影の適応をより選択的にすることが推奨されている.
関節と検査目的を組み合わせた28項目のうち,MR関節造影が推奨されたのは5項目のみであり,そのうち3T装置でもMR関節造影が推奨されたのは,「肩関節の再発性不安定性評価」「肩術後の関節唇損傷評価」「股関節の術後評価」の3項目に過ぎなかった.したがって,3T装置が利用できる場合,MR関節造影が必要な場面は比較的限られることになる.
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