今月の臨床 婦人科医のための乳癌検診
その他の診断法
1.乳管造影の適応とコツ
藤光 律子
1
,
岡崎 正敏
1
1福岡大学病院放射線科
pp.470-474
発行日 2001年4月10日
Published Date 2001/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904314
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はじめに
通常,乳癌の主訴としては乳房腫瘤の触知が最も多く知られている.しかし,乳癌はもともと末梢乳管のterminal duct lobular unit(以下,TDLU)から発生するものが最も多く,早期のものは触知することが不可能である.ただし,唯一の症状として乳頭分泌があり,乳癌の約10%程度にみられる1).したがって,このような症例には,分泌を呈する乳管そのものを造影する乳管造影は非常に威力を発揮するものである.今回,この乳管造影の手技および適応と乳癌の乳管造影所見について述べる.
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